MC68B02Pを入手した
SBC6800基板にターゲットを定めたような品揃えをしているオレンジピコで、MC68B02Pが出ていました。M6800 MPUにクロックオシレータと128バイト(kBじゃないよ)を内蔵したCPUです。
先人の方々がCPU下駄の作成例を公開されていたり、回路図を公開されています。参考にさせていただきました。
レトロな雰囲気〜SBC6800用6802アダプタを作った
ほうめい 計算機再生事業団さん
高校時代に購入したモトローラ6800CPUでマイコン自作する本の続編で、MC6802を使った実例が出ていて、ぜひ作ってみたかったのでした。(続編の本は捨ててしまったかも…)
部材あつめ
こちらで紹介いただいているCPU下駄を作ってみようと部材を集めました。
- 40pinCPUソケット(下駄用)
- MC68B02Pは6800CPUといっしょで40pinDIPです。地元の部品屋に丸ピンタイプと板バネタイプがありましたが、改造するなら足が柔らかい板バネタイプが良さそうでした。
- ユニバーサル基板
- ユニバーサル基板は、サンハヤトのブレッドボード互換ユニバーサル基板を使ってみました。
- 片面基板ですが薄くて加工しやすそうだったのと、複数のランドがつながっているため配線が楽そうでした。
- 表面実装コンデンサ
- 6802CPUのデータシートなどで27pFx2という記述がありましたが、地元の部品屋では22Pまたは33Pしかありませんでした。。とりあえず22Pの表面実装タイプを購入しました。
- 小さいものであれば積層セラミックコンデンサでもイケるかも。
- 4Mhz水晶振動子
- クロックオシレータのピンへ接続する4MHzのの水晶振動子が必要です。
- 配線用線材
- 線材は適当なビニル線で良いかと思っていたのですが、場所も狭いため 使ったことはなかったのですが、ポリウレタン被覆線が良いと聞き地元の部品屋で買ってきました。
CPUソケットへユニバーサル基板を固定
40pinCPUソケットに合うようにユニバーサル基板をカッター等で切り(ラジオペンチで強引に曲げて割り…)、CPUソケットの切り込み部分もなんとなく加工した上で、瞬間接着剤で固定してみました。
つけてみたものの、なかなか小さくて老眼にはキツい工作となりそうでした。
配線作業と注意
配線作業を開始します。接続するピンは
こちらにもあるとおりで、以下の表にまとめてみました。
接続ピン | 接続部品 |
---|---|
38pin(XTAL) 39pin(EXTAL) |
水晶振動子を38〜39pinにつなぎます。そこからコンデンサ(私は22PF…本当は27pF)を介してGNDへつなぎます。 |
35pin(VCC Standby) |
$0000から32バイトの電源バックアップ電源端子です。Vcc(8pin:+5V)へつなぎます。 バッテリー等でバックアップしないから繋がなくて良いと思って手を抜いたら、ここをVccに繋がないと、32バイト分のRAMにアクセスできなくてハマりました。(←手を抜くと無駄にハマる例というか…) |
36pin(RE) | GNDに落として”L”レベルにすることで内蔵メモリー(128バイト)を無効にします。ちょっともったいないですけど、SBC6800のRAMと競合するので…. |
- ポリウレタン被覆線(0.4mm)を使いましたが、慣れてなくてなかなかハンダゴテの熱で被覆が融けずハンダが乗らなくて苦労しました。エナメル線みたいに事前に紙やすりで被覆を削っておいたほうが幸せになれそうです。(もしくは、先が平らなコテ先を使うとか..)ソケットも熱で溶けちゃいましたw もうちょっと細い0.3mmなどの線のほうが良かったかも。
- 表面実装部品の手ハンダが初めてで、ユニバーサル基板の穴にハマったりして苦労しました。なんとかくっついた感じです。(はんだ付け汚い…)
CPUクロック用のPICを書き直し
こちらで紹介いただいている手順で、MPLAB X IDE上でPICのソースを修正、ビルドしてできたインテルHEX形式のオブジェクトをPICKit3で書き込みます。
- このPICの修正で、PICで生成していた外部クロックを停止するのと、3pin(MR)のレベルを”H”にする模様です。
MC68B02P MPUを装着してスイッチON!
CPU下駄とPICが出来たら、下駄にMC68B02Pを装着してCPUソケットにさしPICも差し替えて電源ON!です。
☆接続の注意で書いた”35pin(VCC Standby)”を手抜きで繋いでいないとMIKBUGとマイクロBASICは無事?動いているように見えましたが、VTL言語や電大版TinyBASICは$0000番地からの32バイトにアクセスできないため変な挙動をしました。
無事 MIKBUGと電大版TinyBASICが動きました!!
MC68B02PでMIKBUGと電大版TinyBASICが無事動いたことから、何度もCPUを抜き差しすると下駄が壊れそうだったので、SBC6800基板をもう一つ購入して2台体制にしちゃいました。
コメント
[…] また以前MC6802を載せる下駄を作成した際に使用したポリウレタン線の細いもの(0.26mm)を購入したので、基本は部品面で配線してハンダ付けする際の熱で自然と被覆も溶けてくれるので配線がしやすそうと考えました。 […]
Standby端子を5Vにつながないとまずい件、たまたまですが、私も昨日以下の経験をしたので御報告いたします。
昨日、HD6303のマニュアルを読んで気付いたのですが、Stanby端子は、内蔵RAMの電源端子そのものなのですね。電力消費を抑えるときには、VCCへの電源供給だけを止めて、Stanby端子に5Vをつないでおく使い方を想定していたようです。
最近のCPUは内部ロジックと電源制御でコントロールしており、電源制御端子を放置しておいてもスタンバイモードで動かないだけでRAMへの電源供給止まるわけはないと思っていたため、昨日の発見には驚かされました。
80年代のCPUは奥が深いと思いました。
コメントありがとうございます。
端子の名前がイカンですよね。
スタンバイ端子なら繋げなくていいや〜って思いますよね。
素直に『内蔵RAM電源端子』ってかいてほしかったです。^^)