前回、つくりかけてほったらかしだったPC-8001用SDカード基板。
拡張コネクタに装着するとICを載せられないことに気づいて凹んでしまいました。
今回は、ちくらっぺさん(@chiqlappe)が作成されたMicroSD基板でPC-8001にSDスロットを装備するまでをまとめてみたいとおもいます。
MicroSDボードのプリント基板作成
ちくらっぺさんのTwitterアカウントのページをみていただくとわかりますが、前回の記事ユニバーサル基板で作ろうとしていたSDカードと同じ機能のボードのガーバーデータを公開してくださっています。
私が作ろうとしていたユニバーサル基板版との違いは以下のとおりです。
- 標準SDカードではなく、秋月電子のmicroSDカードスロット レベルシフタ付きブレークアウト基板キットを使用
- PC-8001との接続はフラットケーブルで接続。基板側はIDC(MIL)50ピンコネクタ
- SDカードアクセス表示用LEDがついてます
- 使用するSDは2GBのものを使用(2GB以上はダメです)
ちくらっぺさん作のガーバーデータを他の基板と一緒にいつものJLCPCBへ注文してプリント基板を作成してもらいました。いつもの爆速ほぼ24時間ちょいで作成、DHLで送っていただいて注文してから5日で手元に到着でした。年末近かったので昨年みたいに日本にとどいて足止めにならなくて一安心。秋月電子Bサイズユニバーサル基板と同じ感じのサイズです。
部品は8255PPIと、ロジックICx3つ(74LS30、74LS32、74LS04)です。回路的には前回参考にしていた「PC-8001をゲームマシン化」といっしょです。R1、R2はI/Oアドレスデコードしている74LS30の未使用端子のプルアップ抵抗なので1kでも10kでもOKのはず。R3の390ΩはSDカードのアクセスランプ用LEDの電流制限抵抗です。LEDにあわせて適切な抵抗を選択します。
PC-8001拡張バスと接続するケーブルの作成
PC-8001の拡張バスは、50ピンカードエッジコネクタとなっています。MSXのROMカートリッジといっしょでピッチは2.54mmです。
昔は地元部品店でも普通にフラットケーブルへ圧着するカードエッジコネクタが売られていたものですが、いまどきはIDC(MIL)コネクタが主流のため、部品通販店でもなかなか見かけません。
いろいろ探していたところDigiKeyに圧着コネクタの在庫をみつけました。またマルツオンラインでDigiKeyの部品を取り扱っていただいていることを思い出しまして注文。ちゃんと一個単位で買えまして、無事ゲットしました。
50ピンフラットケーブルと50ピンIDC(MIL)コネクタ、ボックスヘッダは共立エレショップさんで購入。いつものAmazonでゲットした圧着工具で圧着してケーブルもできました。
昨年もKZ80マイコンのときに、フラットケーブルに複数のMILコネクタを圧着して活躍してます。
「PC-8001をゲームマシン化」のROMを装備
MicroSDボードの動作確認用に、以下の前回の記事でも参照していた以下のページで公開されているPC-8001空きROM用のプログラムをEPROMに書き込んでテストしたいと思います。
リンク先に各PROM用の端子処理が出てますのでICソケット改造などで適宜余った足の対応をする必要があります。実はPC-8001の空きROM8kB用は24pin ICソケットとなってまして、もともとマスクROMのuPD2364用です。よってPROM端子の処理をすると2kBしか使えないのです。ちょっと残念。
PC-8001をゲームマシン化
http://w01.tp1.jp/~a571632211/pc8001/index.html
わたしは以下のような感じで28ピンICソケットの足を適宜Vccにつなぐなどの対応をして、KZ80マイコンでも愛用していたAT28C256を使用しました。プログラムは7000Hから書き込む必要があります。
書き込みにはいつもの Mac/PCにUWB接続してROMを焼く TL866CSを使いました。上のフラットケーブル用ペンチの写真に一緒に写ってるものです。(TL866CSはもう販売終了しちゃったみたいで、後継はTL866II Plusみたいです。)
SDカードの初期化と書き込み
MicroSDカードアダプタに8255や各ロジックICを装着して、フラットケーブルをPC-8001へ接続後に起動するとROMのプログラムが自動起動します。
MicroSDカードスロットに2GBのSDを挿入してSDを初期化したいと思います。ひとまず一旦N-BASICに戻るため[STOP]+背面リセットを実施します。MON
コマンドでモニタにはいり、*
のプロンプトへG6008
を入力してEnterを押すと以下のようにSDカードクリアのプログラムが動きます。クリアはしばらくかかりますので待ちます。
次に、BASICでテストプログラムを作ってみます。「Hello PC-8001」を複数個表示するというプログラムです。数十年ぶりにN-BASICでプログラミングしました。^^)
次にSDカードへSaveするため、MON
でモニターに再度入って *
につづいてG6005
で書き込みプログラムを起動します。
PC-8001のリセットボタンを押してファイルメニューを見てみます。さきほどSaveしたファイル名のところでRnterでロードされます。
ロードされると以下のように自動起動プログラムが仕込まれていて、BASICのRUNまで実施してくれました。無事 MicroSDカードに私がSAVEしたBASICプログラムが入りました!!
2GBもあるので、ほぼ一生使いきれません。
これで「PC-8001をゲームマシン化」のROMでMicroSDへプログラム保存ができるようになりましたが、このSDは独自フォーマットのためPC/Macでは使えません。
このボードと空きROM8kB領域にバッテリーバックアップしたSRAMボードを装備して、ちくらっぺさん(@chiqlappe)作のSD-DOSを使うと、なんとFAT16フォーマットしたファイルとしてSAVEされるのです。次回以降にSRAMボードの作成とSD-DOSをご紹介します。超・便利です。
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